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タケエイとリバーHDがM&A 売上高1000億円企業目指す

2021/03/26

ニュース

株式会社タケエイ(東京都)とリバーホールディングス株式会社(東京都)は18日、共同株式移転による共同持株会社を設立し、経営統合すると発表。タケエイ代表取締役社長の阿部光男氏とリバーHD代表取締役社長執行役員の松岡直人氏は24日、経営統合の経緯や目的、両社の将来像ついての説明動画を公開。

タケエイは廃棄物処理・リサイクル、再生可能エネルギー、環境エンジニアリング、環境コンサルティングを展開する一方、リバーHDも金属リサイクルや産廃処理、自動車や家電のリサイクルを手掛けており、互いに環境保全の促進に努めている。

今回の統合により、年間扱量200万トンを超える処理実績、首都圏、東日本を中心とした60カ所に及ぶリサイクル拠点と500台を超える車両を保有する巨大リサイクル事業会社が誕生することなる。タケエイの21年3月期とリバーHDの21年6月期の売上高予想は単純合算で715億円だが、タケエイの阿部社長は「海外展開を視野に売上高1000億円企業を目指す」と語っている。また、両社の使用電力については、5年以内をメドに温室効果ガスの排出を全体としてゼロとするカーボンニュートラルの実現を目指す。

リバーHDの松岡社長は統合の経緯や目的について、地球環境の深刻化でCO2削減や廃プラスチック問題などが大きく取り上げられるなか、「環境保全のための技術開発や大規模投資には共同で経営資源を投じていくことが効率的」と結論に至り、両社のリサイクル事業の深化やエネルギー事業の推進に互いの経営資源を活かすことで相乗効果が得ると確信を得たという。

相乗効果については、互いの長年蓄積されたノウハウや技術、信用力を共有でき、クロスセリングによる取扱い量・品目の拡大、相互拠点活用、設備改善、物流の最適化、再生品の原料化・原燃料化を推進し、リサイクル事業をより進歩させることが可能という。
例えば、金属・家電リサイクルを手掛けるリバーHDのノウハウを活かし、タケエイの建設現場から出るスクラップや、新たに取り扱いが可能となる家電のリサイクルについても、よりよい提案ができるようになるなど。

エネルギー事業は、再生可能エネルギー燃料材の集荷力、未利用木材、一般木材によるバイオマス発電事業や建設廃材、RPF(廃プラスチックなどを原料とした固形燃料)を燃料とする都市型バイオマス発電事業といった経営資源を活用し、地域に根ざした協業スキームの構築、バイオマス発電の拡充、廃棄物発電の推進、自らの事業の使用電力を再生可能エネルギーで賄うことを目標にした「RE100」加盟企業への再生可能エネルギー電力の供給などを推進する方針。RPFはリバーHDが扱う廃プラスチックを利用することで安定確保と品質向上によるコスト削減も可能になるとしている。

また、両社の豊富な人材や長年培ってきた技術などを終結させることができれば、リサイクル率の向上、廃棄物による高効率発電のための燃料品質確保、物流システム開発による効率化や選別工程の機械化など新しい技術が飛躍的な開発につながると見越している。

さらに、今後もM&Aを戦略的かつ積極的に検討していき、リサイクルしやすい製品設計のために処理業者の知見をフィードバックするなど、製造業との連携にも積極的に取り組んでいく方針という。

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