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日鉄が廃プラを原料・樹脂で処理2割増、出光も廃プラ再利用事業を拡大

2020/07/28

ニュース

日本製鉄や出光興産は、プラスチックごみ(廃プラ)を鉄や樹脂の原料に再利用する事業を拡大すると表明。廃プラは中国の輸入規制や新型コロナウイルス禍による原料需要の急減で輸出が減少している影響もあり、日鉄は処理能力を2割増やし、出光は再利用に参入するとしている。サントリーホールディングスなども再利用の新会社設立を表明するなど、国内での再資源化に向けた大手企業の取り組みが強化される。

既に、日鉄は石炭を蒸し焼きにして作る鉄鋼原料のコークスを生産する炉を活用して廃プラを処理。廃プラをコークスの原料の一部にするとともに、油を取り出して樹脂などに再利用して販売している。炉に入れる前の廃プラを圧縮する工程で出る摩擦熱の温度をコントロールすることで、処理量が2割増える新技術を開発する。2年以内にコークス炉がある国内5カ所の製鉄所の設備を改修して、処理能力を年24万トン規模に引き上げる。

一方、井出光興産は廃プラの再利用事業に参入。原油を分解する装置を使って廃プラからエチレンなど化学製品の原料を取り出す技術を開発する方針。現在は原油から生産しているが、安価な廃プラを使ってコストを下げる。廃プラの処理量は年1万トンを見込む。国内で試験を始めており、2022年度の事業化を目指す。

また、太平洋セメントは廃プラを効率的に炭にする技術を開発し、国内9工場で専用設備の導入を計画。住友大阪セメントも廃プラ処理など環境対策に22年度までに100億円を投資する予定。化学大手でも旭化成はシャンプーなどの容器を、三井化学は食品包装用フィルムの再利用の実用化を目指すとしている。

プラスチック循環利用協会によると、18年に国内で発生した廃プラは前年比1%減の891万トン。そのうち焼却や埋め立てでごみとして処分された廃プラは11%増の142万トンと、18年ぶりに増加。家庭や工場から廃棄された後、再利用されない廃プラは多いとする結果になった。

新型コロナの感染拡大により海外への輸出も減少。国内の廃プラの1~2割は輸出され、雑貨や玩具の原料などとして中国や東南アジアで再利用されてきたが、最大の受け入れ国だった中国が17年末に環境対策などで廃プラの輸入規制を開始。18年以降、タイやベトナムなど東南アジアも輸入制限を表明している。

財務省の貿易統計によると、廃プラを指す「プラスチックのくず」の輸出量は17年まで150万トン前後で推移。輸入規制が広がった18年は101万トンに減少し、19年も約90万トンまで減少。

20年の輸出量は各国の移動規制などが本格化した4月以降、大きく減少、5月は3月の実績に比べて3割減になった。物流面の支障などに加えてコロナ禍で経済活動が停滞し、雑貨向けなどの原料としての需要が大きく減少。海外への輸出量の回復は今後も見込みにくく、国内で安定的に再利用できるシステム構築が早急な対策となる。

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