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使用済紙おむつリサイクル ユニ・チャームが再生品技術開発

2019/10/21

ニュース

ユニ・チャームは、使用済み紙おむつを原材料とした紙おむつの循環型モデルの構築を目指して、2015年に再資源化プロジェクトを開始していた。
同社は使用済み紙おむつのリサイクル技術を確立したとして、2021年度以降の事業化を目指すと発表。これまで、衛生面の懸念から、紙おむつは新品のパルプを原料に使用していたが、再生利用することで、大半が一般廃棄物として捨てられていた使用済み紙おむつの環境への負荷を減らせるという。日本では高齢化社会が進み、大人用紙おむつ使用量が増加する中、焼却処理時に排出される二酸化炭素(CO2)が近年、問題とされている。

ユニ・チャームは、使用済み紙おむつを原材料とした紙おむつの循環型モデルの構築を目指して、2015年に再資源化プロジェクトを開始。紙おむつの素材はパルプ5割、プラスチック3割、高吸水性ポリマー(SAP)2割で構成されている。使用済み紙おむつからパルプを取り出す独自の技術を開発し、オゾンで滅菌する方法で厚生労働省の基準をクリア。再生品は新品のパルプを使った製品と比べてもほとんど差はない。

再生品の価格は未定。使用済みの回収量の増加で、価格を低く抑えられる可能性もある。ユニ・チャームは16年から鹿児島県志布志市と実証実験を実施し、ごみの分別時におむつの項目を設置している。また、その他複数の自治体が関心を示しているため、協力する自治体を増やしたいとしている。

自社製品のリサイクルにメーカーが参画する動きは世界的な規模で広がりつつある。米プロクター・アンド・ギャンブルは17年からイタリア北部の自治体と組み、使用済み製品を回収。英蘭ユニリーバは10月上旬に廃棄物ゼロを目指すし、ごみの回収費用を負担する。花王も9月末、ESG(環境・社会・ガバナンス)戦略として“ESG視点でのよきモノづくり”へと思考を高め、環境や社会に配慮した取り組みをより一層強化するとしてごみの処理などに関与する方針を表明。

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