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　石原産業は八日、ベルギーの農薬販売事業の持ち株会社であるベルチム・マネジメントとの提携を強化すると発表した。二十九日付でベルチム社を引受先とする二十七億六千九百万円の第三者割当増資を実施する。石原産業はベルチム社と共同で欧州で農薬を販売する。売れ行きが好調なこともあり、産業廃棄物の不法投棄問題などで痛んだ財務体質を改善し、新薬開発を加速する。

　二十九日付で発行済み株式の約四％に当たる千六百万株を新たに発行。全株をベルチム社に割り当てる。ベルチム社が保有する石原産業の株式は〇・五二％から四・四六％となり、三位株主に浮上する。調達資金は三分の二を今期、三分の一を来期の新薬開発に充てるとしている。

　石原産業はベルチム社らと共同で農薬販売会社を設立し、一九九五年から欧州での農薬販売を委託。現在はフランスなど欧州のほぼ全域で除草剤と殺菌剤を販売している。

　石原産業は不法投棄した土壌埋め戻し剤「フェロシルト」の回収で財務体質が悪化。一方で欧州での天候不順などで農薬の販売が伸びており新薬開発を急いでいる。

　今期は農薬に五十億円超の研究開発費を投じるが、今後も開発費が増加すると判断した。

出典：日経産業新聞

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