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段ボール古紙の国内価格上昇。コロナ前水準に。背景に原子輸出増・古紙不足。

2021/08/07

ニュース

今夏、段ボールの原料となる古紙の国内価格が上昇し、中央値は約1割の値上がりが見られる。

現在、古紙問屋が回収事業者から仕入れる段ボール古紙の東京市場の買取は1キロ4~7円となり、上値が1円の切りあがりを見せた。

コロナ禍で古紙の回収が停滞して国内の在庫は不足しているにも関わらず、段ボール古紙の加工品である段ボール原紙の輸出量増加が響いた。

今春はステイホームでネット通販の需要が高まるとともに段ボール需要も高まったことで価格が上昇。

今回の値上がりは、段ボール需要に対する古紙不足が原因となっている。関東の古紙問屋は「段ボール古紙の在庫が乏しい。商店街や百貨店などからの段ボール古紙の排出が少ない。買い物客の減少で商品が流通在庫として段ボールに入ったままで、古紙として出てこない」とこぼし、危機感を抱いている。

関東製紙原料直納商工組合(関東商組、東京・台東)にある段ボール古紙の在庫量は6月末1万3731トンで、前年同月比3割減。

出荷に占める在庫の割合は、適正値の15%を大きく下回る9.8%となった。梅雨時期の6~7月は1年のなかでも回収量が少なくなるが、withコロナの昨今はさらなる減少を見せている。

一方、段ボール古紙の加工品である段ボール原紙の輸出が急増中である。中国は環境規制を理由に古紙の輸入を全面禁止しているが、代わりに原紙を輸入していることが影響している。

「段ボール原紙の輸出量は1~6月累計で53万3千トンと前年比48.6%増となった。去年は過去最高の88万1千トンだったが、今年は100万トンを超える」と、日本製紙連合会(東京・中央)から指摘が出ている。

古紙は東南アジアを中心に需要が高く、輸出価格も高騰し、2月時点で1kgあたり12~13円だったのが、23~25円程度になったという。

東南アジアは、繊維質が長くて強度が高い欧米の古紙が出回っているが、コロナ禍で古紙回収が伸びないことから日本の古紙に手を出している。

これらの背景を受け、一部の製紙会社は原紙の生産調整を始めている。大手は夏場に製造設備を休止して定期点検に入るのもあり、腰の価格上昇は徐々に落ち着く可能性もある。古紙問屋は「少しずつ問屋やメーカーの在庫が安定するのではないか」との見解が広がっている。

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