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下水汚泥からリン回収 国交省

2008/07/09

ニュース

国土交通省は今年度から下水道の汚泥から肥料原料のリンを回収する事業を始める。リンは農作物の生産に必要な肥料だが輸入に頼る。主要生産国の中国がリン鉱石の輸出関税を引き上げたことで国際価格が高騰し、全国農業協同組合連合会(全農)が7月から化学肥料を大幅値上げした。廃棄物の汚泥からリンを取り出して提供しコスト増に悩む農家を支援す
る。

リンは下水道に流れ込むし尿などに含まれる。新技術は下水道の汚泥を焼却し、灰をアルカリ性溶液につけてリン酸を抽出。これに消石灰を加えてリン酸塩を取り出し肥料会社や農家に販売する。リン酸塩は肥料原料となるほか、そのまま肥料として使えるという。

施設の建設費用は10億―15億円程度。同省によると回収したリンの価格は現時点で輸入するリンの価格とほぼ同じ。リンの輸入価格が高騰すれば、回収したリンは割安となる。

今年度は岐阜市で実施し、来年度以降は他の自治体に広げる。同省は「汚泥の処理費用が軽減できる」として地方自治体に施設の導入を促すほか、参入する民間企業には施設の建設費用の一部を補助することも検討する。

同省によればリンの輸入量は年間約44万トン。一方、汚泥に含まれるリンは年6万トン前後と全輸入量の約15%にあたる。同省は将来的には全量を回収したい考え。

全農は7月から主要な化学肥料の販売価格を引き上げた。幅広い農産物に使う指標品で63%。上げ幅は第一次石油危機時を上回り過去最高となった。

出典:日経速報ニュース

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