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【群馬県】レジ袋辞退率100%を目標に設定したプラごみ削減計画 30年度までに実現を目指す

2022/08/11

ニュース

群馬県は、2030年度までにレジ袋の辞退率を100%とする計画を策定し、プラスチックごみをはじめとする海岸漂着物の発生削減に向けて計画を策定した。

群馬県は県民1人当たりが1日に排出するごみの量が全国6位と多く、レジ袋や空き缶等が河川敷によく見られる。

全国でも稀な高い目標を掲げ、利根川の上流に位置する県として環境への意識を高めたいという考えから、プラスチックごみ「ゼロ」への取り組みを推進したいという。

そのため、「県海岸漂着物対策推進地域計画」を策定し、今年度から2030年度までの脱プラスチック対策の方針を示した。

内陸の群馬県も利根川河口の千葉県や茨城県と手を組み、河から海を流れ着くごみの発生抑制に力を入れる重要性を追求。抑制対策には下記3つを柱に据えた。

  • プラスチックごみの削減
  • 5Rの普及啓発
  • 市町村と連携した分別回収の促進

群馬県によると、県内にあるスーパーのレジ袋辞退率は2019年7月で50.3%だったという。

レジ袋が有料になった2020年7月は83.5%で、辞退率は向上している。

2030年度までに辞退率を100%とするため、マイバックやマイボトルの活用を啓発し、講座やワークショップを通して地域の環境活動に邁進する人材育成も強化する。

群馬県は2021年の夏季(7月)と秋季(11月)に利根川、烏川、片品川、渡良瀬川、谷田川、吾妻川の6河川において計8地点で漂流物を採取し、分析した。

その結果、全河川でマイクロプラスチックが検出され、1㎥当たりの個数密度は夏季が利根橋(利根川中流)、板倉大橋(谷田川)の順で高かった。秋季は板倉大橋、昭和橋(利根川下流)の順となった。

河川敷に捨てられていたごみを回収すると、釣りができる鹿島橋(渡良瀬川)や自転車道が整備されている利根橋でごみの量が多いことがわかった。

ズボンが脱ぎ捨てられていたり、アルミ缶が入ったレジ袋が放置されていたりしており、岩倉橋(烏川)にいたってば隣接した広場で行われたBBQで使用したとみられるガスボンベが捨てられていた。

群馬県は今年も漂流物の採取や分析などを行い、プラごみ削減計画をわかりやすくまとめたパンフレットを作ることも視野に入れている。

環境保全課は「適切に処理されていないごみが海に流出し、海洋汚染の原因となってしまう。群馬県は海がないが当事者意識を持って主体的にマナーを守って欲しい」としている。

※マイクロプラスチック
大きさ5m以下の微小なプラスチック。包装容器等のプラスチック製品がごみとして海や川に流出し、波や紫外線などが作用して微細になり発生する。漂い流れている最中に有害な化学物質を引き付けて食物連鎖に取り込まれ、生態系に悪影響を与えることが問題視されている。毎年800万tのプラごみが世界の海に流れ出ており、海洋中のプラごみの重量は2050年に魚の重量を超えるという見方もある。

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