西宮市 指定ごみ袋導入で分別促進へ
2021/06/15
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家庭ごみの減量や分別を進めようと、兵庫県西宮市は来年4月から、ごみ回収に指定袋を導入する。市によると、全国62の中核市で指定袋を導入していないのは西宮のみ。
2003年に全国で初めて「環境学習都市」を宣言しながら、ごみ問題への取り組みには遅れをとっていた。
市美化企画課によると、市民1人が1日に出すごみ量は13年度まで1キロ以上とされていたが、年々その量は減少し、19年度は948グラムまでに減少。しかしながら、近年では減り止まりの傾向となっていおり、19年度の全国平均は918グラムとの結果が表明された。
同市は、家庭から出る「生活系ごみ」の年間量は、28年度に約8万トンまで減らすとしていたが、現状で推移していくことを考えると目標を約2千トン上回ると予測。
市の「環境学習都市宣言」では、市民と行政が協力して自然を守り、良好な環境を次世代に引き継ぐことを目指していたが、市民の大半は中身の見えない黒い袋でごみを出し、分別も徹底されていないほか、資源化量やリサイクル率は年々低下の一途をたどっていた。
市が全国の政令市や中核市、近隣市町に尋ねたところ、指定袋を導入した自治体では生活系ごみが13%減少。ごみ処理手数料を上乗せして販売する「有料指定袋」の自治体では、15%減少との結果がでていた。市は有料指定袋の導入も検討したが、市民の負担を抑えるため、手数料を上乗せしない指定袋を導入する方針を固めた。
デザインは公募し、145作品から市花の桜や西宮のマリーナをあしらった作品が選出。
兵庫県内で指定袋を導入していないのは、今年6月導入予定の加古川市を除くと芦屋市、猪名川町のみとなる。