静岡・御前崎の産廃計画中止 推進派と合意で大栄環境が撤退
2021/03/16
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静岡県御前崎市の民間産廃処理施設の建設計画を支持してきた同市の一部住民と事業者の大栄環境(神戸市)が、事業を中止し全面撤退する方針であることが判明。両者は何度も協議を重ねた結果、地元の理解が得られない現状から継続が難しいと判断。同社は中止に向け手続きなどをすすめるという。この建設にあたっては、賛否を巡って住民投票まで行うほど両者が譲らない状況だったが、ようやく問題解決となる。
市議会の特別委員会が15日に開かれ、大栄環境と12日に会談した建設推進派の阿南澄男市議が「環境アセスメント実施設計などが終わり許可申請前の状況だが、事業を中止し御前崎市内から全面撤退すると(同社から)表明があった」と報告。
建設予定地は池新田財産区が所有する海岸付近の約2万8千平方メートルで、施設の名称は「御前崎リサイクルエネルギープラザ」。住民投票は2019年12月に行われ、反対票が有効票の9割を占めた。同社はその後も住民の理解を求めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大もあり、事業説明会をほとんど開催できない状況が続いたこともあり、このような決断に至ったという。