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政府 新法:プラ資源循環法制定へ ごみ削減・再利用促進を強化

2021/01/08

ニュース

プラスチックごみの削減やリサイクル促進を強化するため、政府は新法を制定する方針とした。家庭から出るプラごみについて新たな分別区分として「プラスチック資源」を設定。自治体が一括して回収するなど、プラ製品の製造事業者の自主回収を促進するため特例で広域処理を認めることなどを2022年度の開始をめどに制度化していくことを目指す。

18日召集予定の通常国会に法案を提出し、名称は「プラスチックにかかる資源循環の促進等に関する法律」(プラスチック資源循環促進法)とする方向性を示した。

家庭のプラごみはこれまで、容器包装リサイクル法(容リ法)でペットボトルやプラ製の容器・包装を分別回収するよう自治体に求めていたが、それら以外のプラ製品は、可燃ごみとして焼却したり不燃ごみとして埋め立てたりと自治体により処理方法が異なっていた。そのため、事業者から出るプラごみは容リ法の対象外となっており課題となっていた。政府は、有識者を集めた会議を開き意見を募った。その結果、国を挙げて削減を促進する現行の関係法令の見直しを検討してきたが、方向性を変え、根本的な制度改革には新法が必要との判断に至った。

「プラスチック資源」で一括回収する対象は、バケツや洗面器などリサイクルしやすい単一素材でできた製品としている。自治体にとっては、分別回収するプラごみの量が増え、処理コストも増大することになるが、政府はリサイクル施設などの導入を支援する方針を表明している。しかしながら、その財源確保のため指定ごみ袋の有料化の検討も自治体に要請していく。

一方、プラ製造事業者が自社製品を自主回収する場合、これまでは各都道府県から産業廃棄物の収集・運搬の許可を得なければならなかった。そこで、新法では、事業者が広域処理をできるよう環境相が認定することで自治体ごとの許可を不要とし、プラごみの8割近くを占める企業ごみの削減やリサイクル体制の強化を促進していくとしている。また、事業者には分別・リサイクルしやすい環境配慮型の製品設計を求め、業界単位でのデザイン標準化を促す。企業の取り組みが分かる投資家向けの「ESG(環境、社会、企業統治)ガイダンス」を作成し、環境に配慮する企業をサポートしていく。

2021年1月1日から有害廃棄物の国際的な移動を規制する「バーゼル条約」で、リサイクルできない汚れたプラごみの輸出入が原則禁止となっっている。
そのため、国内で出るプラごみのうち90万トン近くを輸出してきたが、今後、国内で処理できないプラごみが滞留していく可能性が指摘されており、使い捨てプラの削減は最重要課題となっている。

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