中国輸入規制影響 プラごみの違法輸出など国際犯罪急増
2020/09/19
ニュース
中国が2018年にプラスチックごみの受け入れを規制した影響で、世界各国で処理や保管が難しくなり、行き場をなくしたごみが、排出先を隠して違法に輸出するなどの国際犯罪が急増傾向にあることが判明。今後、インターポール=国際刑事警察機構が警戒を強化していく方針。
プラスチックごみは、中国が国外からの受け入れを厳しく規制した影響で、先進国を中心に保管す量が増え、処理問題が大きな課題となっている中、インターポールが加盟国の捜査情報などをもとに、プラスチックごみに関する犯罪を調査した結果、おととし以降、違法な輸出や受け入れが急増していることが分かった。
手口は巧妙で、ごみの出どころを隠したうえで東南アジアや東ヨーロッパに輸出したり、アジアの違法なリサイクル施設がヨーロッパからごみを持ち込み不正な利益を得たりするケースが確認されたという。さらに、偽造許可証などを使った違法な焼却や埋め立ても多数発覚している。
こうした実態についてインターポールで報告書の取りまとめにあたったパトリシア・グローレイさんは「犯罪をなくし、環境を守るためには各国の捜査機関が情報共有を進めていく必要がある」とコメントしている。