エコノハサーチ

経済産業省と環境省は、家電リサイクル法の対象となっている家電4品目の2018年度引き取り台数が前年度比14.1％増の約1356万台だったと発表。地上デジタル放送の移行によりブラウン管テレビの処分が急増した時期（09～11年度）を除くと、2001年4月の同法施行以来で最多。引取台数の増加は4年連続。

また、出荷台数から算出した回収率は前年度比6.3ポイント増の59.7％となり、設定目標である56％を達成した。しかしながら、約5万4200台が不法投棄され、前年度比では同様となっている。内訳としては、不法投棄の4割がブラウン管テレビとなっている。

メーカーが引き取った1356万台の内訳は「洗濯機・衣類乾燥機」が前年度比9.7％増の約388万台、「エアコン」が前年度比20％増の約339万台、「冷蔵庫・冷凍庫」が12.5％増の約335万台、「テレビ」（ブラウン管・液晶・プラズマ）が15.7％増の約292万台。

ただし、推計では5万2400台が不法投棄されたとしており、前年度と同数となり、過去最低水準の結果に。不法投棄が最も多かったのはブラウン管テレビで2万1719台、以下、冷蔵庫・冷凍庫1万2645台、液晶・プラズマテレビ1万344台などが続いている。発生場所はごみステーションや道路などが目立ち、9割以上の各地区町村が巡回やポスター掲示などを通じて不法投棄防止を促進している。

家電リサイクル法では、消費者に対して4品目をなるべく長期間使い、無駄な排出を控えるよう要求している。また、処分する際はリサイクル料金と収集運搬料金を支払い、家電量販店など小売業者に適正に引き渡すよう要請している。