中四国の民間初 フジの総菜子会社が野菜くずでバイオマス発電稼働
2020/02/25
ニュース
愛媛が地盤のスーパー、フジの総菜子会社、フジデリカ・クオリティ(松山市)は、自社工場の野菜くずを活用したバイオマス発電を1月から本格的に稼働を開始。総菜の製造段階で発生する野菜くずの廃棄を減らす取り組みも進めており、中国・四国の民間企業による同様の取り組みは希少。
同工場では野菜の芯や皮などの食品廃棄物が年間1550トン発生。従来は産業廃棄物として処理していたが、これらのくずを破砕し発酵させ、発生しフジデリカ・クオリティの本社工場で発生した食品かすを、破砕し、発酵させ、発生したメタンガスを燃やして発電するバイオマス発電施設で、11月に建設が完了していた。
年間で削減されるCO2排出量は、杉の木約3万3000本が吸収する量に相当し、地球温暖化防止に貢献するという。
近年、高齢化の進展による単身世帯の増加、女性の社会進出による共働き世帯の増加などの社会環境の変化に伴い、惣菜の需要は年々増長。一方で惣菜市場の拡大で廃棄物(食品残渣)は年々増加傾向にあり課題となっていたが、同社では、廃棄物の削減を図るため、原材料の効果的な使用方法の検討や製造・販売数量の適正化に継続的に取り組んできている。
今回の稼働により、より一層の廃棄物の削減と天然資源の消費を抑制が可能となり、中四国の民間企業では初となる自社廃棄物を活用したバイオマス発電施設稼働することになった。
これにより環境への負荷をできる限り低減する「循環型社会」の構築を目指すとともに、地球温暖化対策の取り組みを推進していく。
■ 施設概要
所在地:愛媛県松山市安城寺町571-2(本社敷地内)