中国へ輸出減の影響で 古紙回収業者撤退も
2020/01/27
ニュース
環境規制で古紙の調達を抑えてきた中国において、景気の減速も重なり、一段と古紙の調達を減少させたため、日本国内において段ボールの原料となる古紙の価格がどんどん下落し、行き場を失った古紙が日本国内にあふれてきている。
また、国内では輸出用の機械・部品の梱包や台風などの天候不順を背景に飲料や青果物の梱包に使う段ボール需要が減少し、需給が減りつつある状況。それゆえ、古紙安は加工品の段ボール価格を下げる原因の一つにもなっている。
古紙問屋が回収業者から仕入れる段ボール古紙買値は1キロ6円と前月比0.5円安となっている。
中国は昨年、日本からの古紙輸入量を2018年比で44%減らし、古紙があぶれ、価格が急落。「商売にならない」として、一部地域で集団回収をやめる業者も現れはじめている。中国は20年末までに古紙輸入をゼロにする方針を明らかにしており、今後、多くの地域で住民が雑誌や段ボールを出せなくなるのではと懸念されている。