タイ 古紙価格が下落 貿易局が輸入制限を検討
2019/12/27
ニュース
タイ国内で古紙の取引価格が下落している問題で、タイ商務省貿易局のキラティ局長は、関係省庁や業者と来年1月はじめに対応策を協議するとして、26日付でタイのプーチャッカーン新聞が報道している。
古紙回収業者やごみ分別業者らのまとめによると、今年1~10月の古紙の輸入量は150万トンで、66億3,100万バーツ(約241億円)相当。輸入増加の影響により、従来1キログラム当たり3バーツだった古紙の取引価格は1.5~2バーツまで下落した。これを受け、当局では輸入制限の実施を求める声が高まりをみせている。
貿易局は、輸入制限を実施するかどうか検討するにあたり、今後の天然資源・環境省および工業省と協議した上で決定するとしている。輸入量急増により、国内産業に悪影響を与えている場合は緊急輸入制限措置(セーフガード)も適用できるが、これには1年以上の準備期間が必要であるため、効果がすぐに見込めず早期に輸入規制が必要な場合は、3カ月以内をめどに他の方法で実施する方針を表明している。