リサイクル率92% 18年度スチール缶 8年連続9割超
2019/10/12
ニュース
鉄鋼・製缶大手などで構成するスチール缶リサイクル協会は、2018年度のスチール缶リサイクル率が92%と発表。これにより8年連続で90%超えしたことになる。この要因として、資源循環システムの整備が進んでいるスチール缶は、鉄と分離しやすいクロムやニッケルを使った缶が増えたことで、高品質のスクラップとして多用されたことにあると考えられる。
スチール缶1缶当たりの重量は基準年度の04年度は35.50グラム、17年度まで毎年軽くなっていたが、18年度は7.29%減の32.91グラムと軽量化率が初めて鈍化した。しかしながら、同協会は、毎年8%の達成を目標として引き続き軽量化を目指すとしている。
日本におけるスチール缶リサイクル率が高い理由として、国内における粗鋼生産量は約1億500万トンと高い生産水準で、スチール缶スクラップにおいては高品質で有用な製鋼原料として国内外から高い評価を得ており、今後も鉄スクラップ需要が多く見込まれることや、住民の協力による分別排出の徹底や自治体や事業系の分別収集システムの完備、資源化センターやスクラップ加工業者の選別・加工精度の向上などがあげられる。