<環境白書>環境ビジネス45兆円に拡大
2008/06/03
ニュース
政府は3日の閣議で、08年版の環境・循環型社会白書を了承した。国内の環境ビジネス市場が、00年の30兆円から06年には45兆円に拡大したとの調査結果を報告、環境対策と経済発展の好循環が生まれ、「低炭素社会への転換期を迎えた」ことを強調している。
水処理や廃棄物管理を含む環境ビジネスは今後、特にアジア・アフリカ諸国で年率10%前後の高い成長率が見込めると予測。環境問題などに配慮した「社会的責任投資」が米国で07年に2.7兆ドル(約280兆円)に及ぶなど、資金の流れの変化が世界を変えつつあることに触れ、各国の排出量取引制度や環境関連税制を重点的に解説した。
また、太陽光発電の導入伸び率(06年)について、スペインの198%増に対して日本は1%減、風力発電能力では日本は13位など、自然エネルギー分野での立ち遅れを指摘した。家庭1世帯当たりの給湯や料理に使うエネルギー消費量は米や英、独より多いなど、「省エネ大国」のイメージと異なる側面に注意を促し、取り組みを求めている。英訳し、7月の北海道洞爺湖サミットで各国代表団などに配布する。