6管管内の不法投棄船が最多
2013/04/22
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第6管区海上保安本部の管内の島影や入り江、漁港などで廃船の不法投棄がなくならない。年間の確認数は500隻程度と全国合計の5割強を占める。6管本部が所有者を突き止めて処分させても、新たに見つかる「いたちごっこ」が続いている。
6管本部は、瀬戸内海のうち広島、岡山、愛媛、香川4県全域と山口県の山口市以東▽宇和海―を管轄。2012年は、前年から処分されないままの302隻、新規203隻の計505隻の投棄船を確認した。
これは全11管区(計956隻)の52・8%で、全国の5割を超えるのは5年連続となった。08年は629隻(55・5%)、09年は512隻(53・1%)、10年は489隻(54・2%)、11年は508隻(59・8%)だった。
投棄船の約9割はプレジャーボートと漁船。6管本部刑事課は「マリンレジャーと漁業が盛んで、大小の島も多い地域性が背景にある」と説明。処分費負担を免れようとする悪質なケースのほか、高齢になった人が放置する例もあるという。
6管本部によると、投棄船の所有者が判明した場合は処分するよう指導する。しかし、分からなければ、港や海岸を管理する自治体が費用を負担する以外に処分方法はない。広島県港湾振興課によると、同県は年間10~20隻を処分。11年度は20隻で約300万円を負担したという。
出典:中国新聞