5月 鉄スクラップ市況情報
2016/06/03
ニュース
6月1日、日本鉄リサイクル工業会(東京都新宿区)は、国内の鉄スクラップマーケット情報を発表した。国内鉄スクラップ市況は、2月から上昇し始め、連休中にピークを迎え、5月に急落している。関東のH2で、1月末は14,500円だったものが、5月初旬には26,000円となり、現在は18,500円と価格の上下が激しい。
一旦値上がりを見せたのは、国内の鉄スクラップの需要が増加したのではなく、海外の鉄スクラップの価格上昇が輸出向け価格を引き上げた結果によるもの。値下がりに関しては、輸出向け価格の急落にその原因がある。
海外市況については、米国産のトルコや極東向けの大型船成約も少ないようで、台湾向けコンテナー契約は大幅な値下がりを記録している。(ピーク時は290ドル、直近は190ドル)また、韓国需要家が提示するH2のFOB価格も、29,500円から現在は20,000円台を切るまでに下落しており、当面は上昇も期待できないという。
4月の鉄スクラップ輸出量は86.5万tで約3年ぶりの80万t台を記録。5月も高水準で推移し6月以降も輸出主導の相場展開となると見込まれる。