香川県、3Rの取り組み 特産品リサイクルで飼料を研究開発
2008/05/23
ニュース
讃岐うどんで豚の飼料、オリーブ葉でハマチの餌-。香川県は、ほとんどが廃棄処分される特産品をリサイクルする飼料の研究を進めている。原料は店で売れ残ったゆでうどんや、剪(せん)定(てい)したオリーブの葉。年々増加する廃棄物の「3R」(リデュース=排出抑制)、リユース=再使用、リサイクル=再生利用)はあらゆる角度からの取り組みが必要になっている中、香川県の新たな取り組みが注目を集めそうだ。
ごみ削減や環境への配慮を目的に、香川県は平成17年度から、残った食品の飼料化の研究を始めた。特にうどんは主原料が小麦粉で、各店で成分の配合に大きな違いがなく、特産品の有効活用にもつながることからこの残りもののゆでうどんに着目。タンパク質の成分などが豚の飼料の主原料であるトウモロコシに似ている点も、飼料化に適しているという。
県内には1000軒近いうどん店があり、県のアンケート調査では、1日あたりのゆでうどんの残量は回答を寄せた165店だけでも約1・7トンに上る。
飼料は業者の協力で回収したうどんを、乾燥して粉砕。市販の飼料に混ぜて豚に食べさせたところ肉質は従来の飼料とほぼ同レベルで、うどんリサイクル飼料の割合を高めると肉質が柔らかくなったというケースもあった。