韓国が対抗処置 日本産石炭灰の放射能検査を強化
2019/08/08
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韓国政府が石炭火力発電の廃棄物である日本産石炭灰を輸入する際の安全検査を大幅に強化する方針。日本が韓国をホワイト国から除外決定後、韓国政府の具体的な初の正面対抗措置と解釈される。
環境部は5日、「石炭灰を含む日本産放射性廃棄物輸入に対する検査を強化することを検討している」と発表。現在試験的に実施している日本産石炭灰に対する放射能と重金属検査を全数調査に変え通関を厳しくするなど議論されている。これは「国民の安全に関連した事案は観光、食品、廃棄物分野から安全措置を強化する」という2日の政府発表に追随するものだ。日本の石炭灰の量は年間1280万トンに達し、韓国はこのうち約10%の130万トンを輸入しセメントの原料として活用している。日本としては埋め立て費用を節約できる上に環境汚染も避けられる「儲かる商売」だったが、石炭灰輸入規制が現実化されれば日本は石炭灰処理に相当な追加費用が必要に。
環境部は廃プラスチックなど他の日本産廃棄物輸入規制もともに検討中で、環境部関係者は「昨年、韓国国内で発生した石炭灰のうち89%をリサイクルするなど国内の石炭灰活用比率が高まる傾向だったが、今後は日本産石炭灰輸入低減に対応できるよう代替材の確保、国内石炭灰の優先使用などをセメント業界などと協力する」と話した。ただ関係者は「廃棄物輸入制裁を施行すれば日本が世界貿易機関(WTO)に提訴する可能性が高いため関連機関と慎重に議論して決める問題」と懸念している。