雫石の山林に不法産廃放置11年超 木くずなど千トン
2011/12/27
ニュース
雫石町長山の山林に大量の産業廃棄物が11年以上、不法投棄されたままになっている。盛岡広域振興局によると、地中にはコンクリートくずや木くずなど約千トンが埋まっているとみられる。町は同振興局に対処を要望してきたが、同振興局は「原因者が特定できない」などとして有効策を打ち出せず、原状回復は暗礁に乗り上げている。
投棄現場は御所湖から約9キロ北側の私有地。雑木林の中に大型バスや家電製品などが一面に散乱している。
2000年に住民から町への情報提供で発覚し、町は当時の盛岡地方振興局に対応を要請。振興局は原因者の特定を目指したが、ここ数年間、原因者とみられる男性と音信不通になり、結局放置されたままになっている。
発覚から11年が経過し、町は再度、盛岡広域振興局に対処を要請。同振興局は男性が秋田県にいることを突き止め、再び報告書の提出を求めたが、7月末の期限を過ぎても報告は得られていない。
この山林を所有する男性は「(振興局は)2年ぐらいは進行状況を伝えに来たが、その後はぱったり音沙汰がなくなった。もう終わってしまったことだと思っている」と諦め気味に話す。
同振興局の佐々木健司環境衛生課長は「町と連携して早期解決に努め、地域住民の不安に応えるべく、水質調査は定期的に行いたい」としている。
出典:岩手日報