雄勝保育所の建設予定地で大量に出土 石巻市、工事中止し徹底調査へ /宮城
2009/03/13
ニュース
石巻市の市立雄勝保育所の建設予定地からコンクリートの塊などの産業廃棄物が大量に見つかった。市議会環境福祉委員会(庄司慈明委員長)は、土壌汚染が懸念されるとして12日、現地を視察。数カ所を試掘したところ、住宅建材とみられる廃材やビニールなど一般ごみ類も出土した。市は造成工事を中止し、徹底調査する。
市は、施設が老朽化したうえ、津波被害の危険区域にあることから同保育所の移転新設を決定。現在地から、約500メートル離れた県道沿いの民有地3648平方メートルを約2100万円で取得。造成工事を進めてきた。
市雄勝総合支所保険福祉課によると、用地は地権者が十数年前に農地を埋め立て、貸地にしていたという。市は取得時にボーリング調査を行ったが、産廃の埋設は確認できなかったという。
コンクリート片などは、造成工事中に敷地境の数カ所から出土。市議の立ち会いによるこの日の試掘でも、3カ所のうち1カ所から、コンクリート片や丸太、ビニール、ゴムなどが見つかった。
市は「元所有者らから事情を聴き、産廃の量や土壌交換で建設が可能か調査したい」としている。庄司委員長は「用地取得の際に市が十分な調査を行ったのか。安全という面からも問題」と指摘。場合によっては建設地の変更もあり得るとの見解を示した。
出典:毎日新聞