野田・工場爆発 廃油にガソリン混入か 当日に大量搬入
2013/11/18
ニュース
千葉県野田市の廃油精製工場で作業員二人が死亡した爆発事故で、工場を運営する産業廃棄物処理会社「エバークリーン」(本社・東京都千代田区)は十六日、事故が発生した十五日に搬入された廃油の中に、再生原料となるエンジンオイルではなく、ガソリンのような揮発性の高い油類が混入していた可能性があると発表した。
県警は、同社の安全管理体制に問題があった可能性があるとみて、業務上過失致死傷容疑で、工場内の油類の成分などの捜査を進める。
また、市消防本部は、工場爆発の衝撃により、半径一キロ圏内で、隣接する亜鉛メッキ工場一棟が全壊したほか、十四企業の二十七棟と住宅八軒で、窓ガラスが割れるなどの被害を確認した。
エバークリーンによると、十三~十五日に工場へ搬入された廃油の回収履歴を調べるとともに、社内ヒアリングを実施。
その結果、以前から取引のある事業者の依頼を受け、千葉支店が十五日、中型タンクローリー一台分(五千リットル)を超える大量の廃油を回収した。その中に、揮発性の高い油類が混入していた可能性が判明したという。この事業者とは二〇〇九年ごろから取引があるが、「通常は考えにくいくらい大量で、特殊な回収だった」(同社幹部)という。
廃油回収時や工場での荷降ろし時に、臭いや見た目などでエンジンオイルとは別の廃油が混入していないかを調べる手順になっており、同社は回収作業に問題がなかったか調べている。
出典:東京新聞