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計画変更 規模16倍に/徳島

2009/02/15

ニュース

 阿南市に産業廃棄物の処理施設建設を計画している徳島市内の業者が、施設の埋め立て容量を現計画の約16倍の約160万立方メートルに増やす方向で県と協議していることが分かった。条件が整い次第、県に計画変更を申請する方針。業者は、阿南市から独自の条例を盾に建設をいったん拒否されたが、違法だとして行政訴訟で争い、2008年2月に勝訴が確定。以来表立った動きは見られなかったが、この新たな計画で事態は再び大きく動き出す。市側は「大きな施設なら周辺の環境に与える影響も大きくなるのでは」と心配している。

 施設は、産廃処理会社「福井環境開発」が、阿南市福井町の水源地周辺に、焼却灰などを埋める産廃の最終処分場建設を計画し、1999年、阿南市に申し入れた。しかし、市から水道水源保護条例を理由に計画を拒まれたため提訴。1、2審とも勝訴し、市の上告は最高裁に棄却された。

 一方、業者は係争中の2007年春以降、埋め立て容量を現計画の約10万立方メートルから約160万立方メートルに計画を変更したいと県に相談。「訴訟が長引き、地権者交渉が難航して用地買収費が膨らみ、資材費も高騰したため、採算が合うよう規模を拡大する必要がある」などとして、勝訴確定以後、県と事前協議を続けてきた。

 同社幹部は読売新聞の取材に対し、「今回の判決で条例は無効だと認められたため、現時点で条例に関連して阿南市と協議するつもりはない」と話した。

 これに対して同市は「規模を16倍にまで広げるのは、『変更』ではなく、もはや新規計画だ。条例に基づき改めて協議したい。住民らもそれを望んでいる」と主張。同社に対し、地元関係者の同意を得るよう強く求めている。

出典:読売新聞

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