菖蒲産廃処分場が稼働 2日から焼却開始
2009/04/03
ニュース
佐賀県などの第三セクター「県環境クリーン財団」(理事長・古川康知事)が、唐津市鎮西町菖蒲に建設した産業廃棄物処理施設「クリーンパークさが」が1日、本格稼働した。焼却灰の溶融や埋め立て地の漏水管理を徹底する公共関与型の高度処理施設。2日から焼却が始まる。
約18ヘクタールの敷地に、焼却灰を高温で溶かす焼却炉を備えた中間処理施設と、産廃を埋める管理型最終処分場を設けた。焼却溶融施設は1日最大84トンの処理が可能で、多重の漏水防止処理を施した処分場の容量は41万3000立方メートル。総事業費は約110億円。
処理するのは、廃プラスチックや木くず、焼却灰など県内の産業廃棄物で、現在28事業所と契約。一般廃棄物も、多久市の焼却灰と唐津市の固化灰を受け入れる方向で調整している。
2001年に県が策定した基本計画では、年間約4万6000トンの処理量を見込んでいたが、リサイクルの進展で激減し、現在見通しは年間約2万3000トン。赤字運営が予想され、県が今後15年間で最大49億円支出する。
施設は1998年に県などが同財団を設立して計画を進めた。隣接する唐津市湊地区で反対運動もあったが、02年11月に環境保全協定書を締結して決着、03年4月に着工した。本格稼働はことし1月の予定だったが、安全性を巡る住民の抗議で試運転を一時中止するなど遅れていた。
1日は、4業者が紙くずなど34トンを搬入した。池田秀登・クリーンパークさが所長は「安全を最優先し、県外に搬出されている廃棄物を取り込みながら、収支の改善も図っていきたい」と話している。
出典:佐賀新聞