粗大ごみから300万、持ち帰ったが夜も眠れず
2012/09/28
ニュース
山形県西村山広域行政事務組合は27日、ごみ処理施設「寒河江地区クリーンセンター」(寒河江市日田)に持ち込まれた粗大ごみのタンスの中にあった現金約300万円を自宅に持ち帰ったとして、60歳代臨時職員の男を懲戒免職処分とし、同施設の青木国昭所長(58)を文書訓告処分としたと発表した。
処分は26日付。県警は窃盗の疑いで男から任意で事情を聞き始めており、容疑が固まり次第、立件する方針。
同組合によると、14日午後3時40分頃、粗大ごみのタンスを男が持ち運ぼうとした際、観音開きのガラス戸から封筒2つと財布1つが落ちてきた。いずれも中に現金が入っており、計約300万円あったが、男は近くのごみ処理機械の後ろに隠した。持ち主から連絡を受けた同組合が、現金の行方について職員から聞き取りを始めた18日、男は自宅に持ち帰ったという。
しかし、21日午前になって、男は同組合に「自分が現金を持ち帰った」と名乗り出た。男は「魔が差した。(現金を持ち帰った後は)夜も眠れず、血圧が上がり、体調が思わしくなかった」と説明しているという。男は9~10月の臨時雇用で、持ち込まれたごみの分別の指導員として働いていた。
同組合の工藤伸一事務局長(58)と青木所長は27日に記者会見し、「臨時職員が行った不適切な行為は誠に遺憾で、心から深くおわびする」とする佐藤洋樹・同組合理事長のコメントを読み上げた。
同施設は、寒河江市と西川、朝日、大江3町のごみを共同処理している。
出典:読売新聞