空き缶盗、困った!回収場カギかけられないし…
2010/08/16
ニュース
資源ごみを回収する目的で松江市が市内各地に設置しているリサイクルステーションで今年、空き缶や空き瓶の窃盗被害が相次いでいる。
換金目的とみられ、2月以降、3か所で市民からの通報が市に何度も寄せられているという。市民がいつでも利用できるよう、ステーションに鍵をかけるわけにもいかず、市は「パトロールや張り紙で防いでいくしかない」と、対応に頭を痛めている。
市は1998年から、市内420か所にリサイクルステーションを設置。「リサイクル都市日本一」のキャッチフレーズを掲げ、空き缶、ペットボトル、空き瓶の3種類に分けて、回収用のカゴや箱を置き、リサイクルを進めてきた。
空き缶は2009年度、52万6150キロを回収。収益は約2021万円で、すべて、市の財源に充ててきた。しかし、今年は被害通報が増えている。
同市玉湯町のスーパー駐車場のステーションでは今月3日夕、「空き缶を盗んでいる人がいる」と通報があり、松江署員が急行。カゴの近くにいた男(62)を発見し、窃盗容疑で現行犯逮捕した。男は黒いビニール袋を抱えており、中に337個もの空き缶を詰め込んでいたという。
市リサイクル都市推進課などによると、このステーションでは、今年3月頃から市に何度も通報が寄せられており、以前は満杯になっていた空き缶用のカゴ(容量約40キロ)が回収時に空になっていたこともあったという。
アルミ缶は1キロ80円程度で売れるため、換金目的に盗まれていたらしい。市職員がパトロール中に窃盗の現場を発見し、やめるよう注意したことも。また、同市西津田のステーションでも2月頃から、同市竹矢町でも5月頃から被害通報が相次いでおり、市は「今年は多い。他の場所での被害も考えられる」と懸念している。
ただ、ステーションのカゴや箱に鍵をかけてしまうと、市民が自由に利用できなくなってしまうため、関係者は対応に苦慮。
市は「市民が再利用を進めようと出してくれているのだし、市の貴重な財源にもなっている。個人のもうけを目的に盗むのは遺憾だ」と訴えている。
出典:読売新聞