社福法人がガラス片2500トン不法投棄、姫路市役所など捜索
2010/05/12
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兵庫県姫路市から委託され、リサイクル用に中間処理したガラス片を大量に不法投棄したとして、県警生活環境課などは12日、廃棄物処理法違反容疑で、同市的形町の社会福祉法人「五倫会」が運営する障害者授産施設「太陽の郷」のほか、関係先として同市役所など計7カ所を捜索した。
県警は、五倫会がガラス片の売却先の確保に行き詰まり、処分費用を削減するため不法投棄していたとみて、全容解明を進める。
捜索容疑は、五倫会の理事長(73)らが平成19年6月、同市内の建設会社元社長(66)と共謀し、元社長が所有していた高砂市内の空き地にガラス片約2200トンを違法に埋めたほか、19年6月~20年4月、「太陽の郷」の敷地内にガラス片約320トンを不法投棄したとしている。
五倫会の理事長は姫路市議(73)の妻。同市によると、12~19年度、一般家庭から出た空き瓶類の中間処理を市から請け負い、空き瓶を砕いてガラス片に処理。
同会は姫路市から8年間で約3900トン分の委託料約2700万円を受け取っていた。ガラス片は道路舗装の合材などに利用されるが、最近は需要が減り引き取り業者も少なくなっていたという。
五倫会をめぐっては、市議会で「施設での処理量が市の搬入量を大きく下回っている」などと指摘され、市はこうした実態を放置していたとして、市側の責任者の処分を検討している。
出典:産経ニュース