石原産業の本社機能、四日市工場に移転 違反相次ぎ管理強化
2008/06/19
ニュース
化学メーカー石原産業（大阪市）の四日市工場（三重県四日市市）で、農薬原料の有毒ガス「ホスゲン」の無届け製造など違反行為が相次いだ問題で、織田健造社長は18日、信頼回復措置の一環として、本社機能を同工場に移転する考えを明らかにした。工場の現地調査に入った三重県の担当者に表明した。
本社機能を移すことで、問題が相次いだ同工場に対する管理強化を図るのが狙い。織田社長は、労働組合の理解を得た上で実施するとしている。登記上の本社所在地は大阪市のままとする方針。
この日の調査では、県の防災危機管理部長と環境森林部長ら、防災対策や産業廃棄物問題を所管する部局の責任者が、ホスゲンの製造設備や産廃の保管場所などを確認。問題発覚を受けた改善策の取り組み状況などについて説明を受けた。
同社四日市工場をめぐっては、ホスゲンの無届け製造問題で経済産業省の刑事告発を受けた三重県警が化学兵器禁止法違反容疑で捜査。ほかにも産廃の放射線データの改ざんや敷地内への不法投棄などが明らかになっている。
