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県外からの産業廃棄物 来月から対策を強化

2009/06/27

ニュース

 県は7月から、県外から持ち込まれる産業廃棄物対策を強化する。県内で埋め立て処分される産業廃棄物の半分以上は県外から持ち込まれている。加えて、不適正な処理による持ち込みもあり、一部で問題化している。このため、適正な処理を行わずに搬入した事業者に対しては、産廃の即時撤去を求める。県は「県外からの無秩序な持ち込みを防ぎたい」としている。

 産廃は廃棄物処理法に基づいて全国どこにでも搬入できる。県内の埋め立て処分量は約30万5千トン(2007年度)で、このうち県外からの搬入分は約16万1千トンで53%を占めている。

 県外の産廃については搬入前に県と排出事業者が廃棄物の種類などを事前に協議し、適切に処理して持ち込むことなどを盛り込んだ協定書を結んでいる。九州では唯一、事業者から環境保全協力金(1トン当たり500円)も課し、搬入抑制と適切な処理を求めてきた。

 県内事業者に対しては、廃棄物監視員などが日ごろから定期巡回して適切処理を指導している。しかし、「県外の事業者とは協定を結んでいるものの、十分にチェックが行き届かない面もあった」(県廃棄物対策課)という。

 そのような中、今年3月には、杵築市の産業廃棄物処分場で、本来は細断して埋め立てなければならない医療系廃棄物(輸液パック)がそのままの状態で大量に捨てられていたことが判明。調べたところ、主に関東方面から持ち込まれたものだった。

 今回、県は協定書の内容を見直し、事前協議と異なったり、細断など適切な処理が行われていない廃棄物が持ち込まれた場合は「直ちに撤去を求め、(撤去を)実行するまでは搬入を停止する」という条文を盛り込んだ。同時に県側も処分場を監視する回数と人員を増やし、時間をかけてチェックする体制を整える。

 県廃棄物対策課は「監視体制を強化して処分場付近の住民の安全安心を確保したい」と話している。

出典:大分合同新聞

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