県境産廃 青森側19日に撤去完了 岩手側は年度内予定
2013/12/13
ニュース
青森、岩手県境の産業廃棄物不法投棄問題で、青森県は12日、青森側の総量114万9000トンの廃棄物の撤去が、19日に完了する見込みだと明らかにした。岩手側35万7500トンは2014年3月ごろに終わる見通し。国内最大規模の不法投棄廃棄物は、両県が04年に撤去を開始して以来、丸10年で全量撤去される。
青森県県境再生対策室によると、11月30日現在の撤去量は114万4300トンで総量の99.6%。19日は三村申吾知事ら関係者が田子町茂市の不法投棄現場を訪れ、廃棄物を積んだトラック最終便を見送る。
青森側の現場は計27ヘクタールのうち11ヘクタール。撤去完了後は、汚染された地下水の浄化とともに広葉樹の植林を進め、環境再生を図る。一部区画(1.1ヘクタール)では、再生可能エネルギー関連施設の立地を目指す。バイオガス発電所の建設構想があったが事業者が11月に断念し、現在白紙となっている。
岩手側は、11月29日現在で35万2400トンが撤去された。総量の98.6%に当たる。同県廃棄物特別対策室は「撤去完了時期は確定していない。現状のペースでは3月になりそうだ」と話した。
不法投棄は1999年に表面化。燃え殻や汚泥、廃油などが投棄され、行政代執行で両県が撤去している。
出典:河北新報社