産廃業者、県が「格付け」/徳島県
2009/03/24
ニュース
県は新年度、産業廃棄物の不法投棄や不適切な処理を防ぐ目的で、優良な産廃処理業者を認定する制度を創設する。達成できた評価項目の数に応じて、処理業者を3段階に格付け。排出事業者に処理の委託先を選ぶ際の判断材料にしてもらい、悪質な処理業者を排除する狙いだ。
県環境整備課によると、県内で産廃の収集、運搬、処分にかかわるのは約1100業者。05年に国が業者の評価制度を作ったが、申請の機会は原則5年に一度だけだ。評価の基準も厳しいことから、県内で認定を受けたのは昨年12月現在で3業者しかいない。
このため、県は昨年9月から、より多くの業者が参加しやすい独自の評価制度の導入に向けて検討を進めてきた。その結果、業者の優良度に応じて第3区分(三つ星)、第2区分(二つ星)、第1区分(一つ星)の3段階で評価する仕組みを新年度から始めることにした。
優良度を判断するための評価項目は、情報公開や経営状態のほかに、リサイクルや地域貢献への取り組みなどをテーマに計24項目。評価の星が増えるにつれ、達成しなければいけない項目も多くなる。最も評価が高い第3区分は業界の「トップランナー」として位置付けられ、18項目をクリアする必要がある。
認定された業者は、県のホームページで会社名が公表されたり、業者が使う車両などを使ってPRできたりする。また、認定の区分に応じて、県が排出する産廃処理を優先的に委託するほか、県の低利の融資制度を利用できるようにもする。
こうした優遇措置に加え、申請の受け付けを年2回にすることで、県は、より多くの処理業者に参加してもらいたい考えだ。同課は「有効な制度になるためには、多くの処理業者に積極的に参加してもらうことが重要」として、優良な業者を選んでもらえるよう、排出事業者への周知にも力を入れる方針だ。
出展:朝日新聞