産廃施設の建設差し止め命令 高裁岡山支部、一審取り消し
2013/12/27
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岡山市北区御津虎倉地区に計画されている産業廃棄物処理施設の建設に反対する住民団体「御津産廃阻止同盟」の53人が、産廃処理会社「西日本アチューマットクリーン」(同市中区藤原)に建設差し止めを求めた訴訟の控訴審判決で、広島高裁岡山支部は26日、訴えを棄却した一審岡山地裁判決を取り消し、建設差し止めを命じた。
判決理由で片野悟好裁判長は「世界の平均気温の上昇により、将来にわたって大雨の発生頻度と雨量の増加が予想される」と指摘。「集中豪雨の場合、施設に設置された調整池の容量不足で、有害物質が処分場から近隣の川に漏出する確度は高く、建設差し止めの必要性は認められる」とした。
同社は「弁護士と協議し、今後の対応を考えたい」とコメント。岡山市は「訴訟の当事者でないため、コメントする立場にない」としている。
一方、同地区の反対住民5人が、市が出した設置許可は違法として市長に許可取り消しを求めた訴えの控訴審判決もあり、片野裁判長は請求を棄却した一審岡山地裁判決を支持、控訴を棄却した。
出典:山陽新聞