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漁港などに放置船約60隻 不法投棄を誘発

2013/10/07

ニュース

 石垣市が管理する旧新栄町船揚場や登野城漁港に、漁船や遊漁船が放置されている。市水産課によると約60隻。朽ちた廃船も散見される。放置船が集積する場所は、不法投棄されたとみられる原付きバイクや自転車などもあり、ごみ捨て場の様相を呈し始めている。周辺住民の住環境の悪化につながりかねず、早めの対策が求められそうだ。

 水産課によると、登野城漁港に30隻、旧新栄町船だまりに15隻、他も含めると全体で60隻程度あるという。

 放置船は景観、防犯の観点から課題が指摘されており、不法投棄の誘発も懸念される。8月16日には登野城漁港近くに陸揚げされていた漁船が全焼する火災も発生している。

 同課によると、漁船の約8割については登録原簿から所有者が判明しているが、登録番号などのない船は把握できない。判明した所有者に同課は口頭で退去させるよう促しているが、処理は進んでいない。同課は今後、文書で通知する。

 所定の手続きを踏んでも退去の意志がないと判断される場合、行政代執行という手続きが可能だが、所有者に代わって負担した処分費用の回収見込みがなければ予算計上は難しいという。

 所有者が分からない放置船を行政が公費で処理する方法についても、所有者が船名や船番を消して放置する可能性が想定されるなど、今後の影響を考慮して慎重にならざるを得ない。

 このため同課は放置船の対応に苦慮しており、平良守弘課長は「粘り強く所有者に指導していくしかない」と話している。

出典:八重山毎日新聞

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