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滋賀・汚染木くず不法投棄 東電、関与業者に4億円

2014/04/05

ニュース

 滋賀県高島市の河川敷に放射性セシウムに汚染された木くずが不法投棄された事件で、東京電力が、投棄に関与したとされる東京都内の会社代表に処理費用として計約四億円の賠償金を支払った疑いのあることが、滋賀県警捜査関係者への取材で分かった。木くずは福島県本宮市から排出され、福島原発事故の責任を負う東電が賠償して適正に処理されることになっていた。東電のずさんなチェック体制が問われそうだ。 

 市民団体や滋賀県の告発を受けた県警が三月上旬、廃棄物処理法違反などの疑いで、東京都千代田区のコンサルティング会社代表ら三人の関係先を家宅捜索。これに先立つ調べで、この代表が、東電に木くずの処分費用を請求し、計約四億円が複数回にわたり支払われていたことを示す資料を入手していた。

 木くずは福島県本宮市の製材会社が裁断したものとみられる。代表らは、製材会社と契約を結んで処理業務を代行。昨年三月ごろから、木くずを適正に処理せずに運搬し、高島市の琵琶湖近くの鴨川河川敷に計二、三百トンを不法投棄した疑いがもたれている。

 代表らは東電に対し、汚染木くずを破砕、他の木くずと混ぜるなどしてセシウム濃度を低下させ、適正に最終処分するとした書類を提出していたが、実際には処理していなかったという。当初、鹿児島市の肥料業者に搬出していたが、間もなく拒否され、滋賀県のほか、山梨県富士河口湖町などに運ばれた。

 本紙は、約四億円の支払いについて、代表の自宅などで取材を依頼したが、拒否された。東電の広報担当者は「個別の賠償の状況は、あるとも、ないとも言えない」とコメントした。

出典:東京新聞

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