横浜市可燃ごみ収集 7、8月週2回に削減
2010/06/30
ニュース
「悪臭心配」市民ら反発
横浜市は、7、8月に限って週3回だった可燃ごみ収集を、他の月と同じ週2回に減らすことを決めた。
収集の効率化や、9月も収集日が週3回と誤ってごみを出す人がいることが主な理由だが、生ごみを含む可燃ごみは夏場、悪臭の原因となるため、市民からは反対の声も出ている。市は悪臭の予防策を記載したパンフレットを作成するなど、理解を求めている。
同市が、通年で週3回収集していた可燃ごみの収集を、7、8月以外は週2回にしたのは2008年2月。効率的な収集体制にするのが狙いだった。
しかし、市民から「夏場、生ごみを家庭に置いておくと、におうのでは」などと心配する声が出たため、7、8月は週3回とした。10か月の収集を週2回にしたことで、収集業務の経費は、年間約5億5000万円削減できたという。
一方、この2年間、週2回収集に切り替わる9月になると、誤ってごみを出す世帯も多く見られた。ごみ置き場の周辺住民からは、「ごみが散らかり、不衛生だ」などの苦情も寄せられていた。
通年で週2回にすることに対し、市民からは反発の声が上がっている。林文子市長あてに収集回数削減の見直しを求める文書や署名を提出した栄区の男性(63)は、「夏場の2か月間、週3回になることは多くの市民が認識し、期待している。市民ニーズにあった施策だった」としたうえで、「ごみを減らすことは大賛成だが、市民の声を十分に聞いていない」と訴える。
市には反対意見のメールが50件以上寄せられ、町内会からの要望もあった。
市資源循環局によると、19政令市のうち、週3回収集しているのは川崎、相模原、新潟の3市。横浜市を除く15市は通年で週2回という。
同局では、生ごみの悪臭を防ぐため、水の切り方の工夫を盛り込んだパンフレットを作成。市民に委嘱している環境事業推進委員を通じ回覧などで周知するほか、ホームページなどでも紹介している。
同局業務課では「夏場の週3回は暫定措置だった。減っているごみの量に見合った収集体制に協力してほしい」としている。
出典:読売新聞