森岡の産廃施設計画 事業者が設置許可を申請
2011/02/05
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市内塩屋町森岡区で産業廃棄物の中間処理工場と最終処分場の建設を計画している大栄環境㈱(本社=大阪)は、このほど県に施設設置許可申請を提出した。
全国的にみて約半年あれば許可が出される見通し。大栄環境側は「一部反対の声もあり、理解を得られるよう努力したいが、最終的に県の判断に委ねたい」として、許可が下りれば建設に乗り出す構えだ。
最終処分場などの建設計画については平成19年10月に地元森岡区が区民から同意を得て、誘致することを表明。
大栄環境側とは①環境保護②地元雇用③地域防災への協力の3点をメーンに協定も結んでいる。以後、大栄環境では現地の調査や環境アセスメントを行うとともに、林地開発などの書類もそろえて県に産業廃棄物処理施設設置許可の申請を提出した。
県では申請を受理。県内初の管理型施設ということで慎重に審査を行っているが、すでに全国で大栄環境が施設建設を行っている実績もあり、早ければことしの春か遅くとも夏には許可を出すとみられている。
今後の建設計画についてはいまのところ未定だが、許可が出れば建設へ向けて本格的に動き出しそうだ。
ただ、昨年2月には紀州日高漁協から市に対して建設反対の署名が提出されたほか、共産党議員や産廃反対の民間団体から県に申請を受理しない要望書も出されている。
大栄環境の下尾和史担当課長は「十分な理解を得られるよう努力しているが、漁協などからは同意を得られていない」と説明している。しかし、建設に向けて法的に必要なのは県の許可だけ。まして地元の森岡区が同意している中で建設に向けた障壁は低いといえる。
また、県が設置許可申請の縦覧をする際に市は建設に関して意見を付けられるが反対する姿勢はなく、業者に適正な管理を強く要請するにとどまるとみられている。
計画によると、建設予定地は御坊総合運動公園東の山林と農地で面積は24万平方㍍。約半分が区有地で、残りは個人所有だが、大栄環境と借地契約することで承諾している。
出典:日高新報