栗橋の廃タイヤ:撤去開始 住宅街に20年以上放置 終了は3月上旬に /埼玉
2009/01/13
ニュース
栗橋町高柳の住宅街に廃タイヤ約20万本(約1500トン)が野積みされ、20年以上も放置されている問題で、県と町、県産業廃棄物協会は8日、タイヤの撤去を始めた。作業が終わるのは3月上旬になりそうだという。
町などによると、タイヤは80年代初頭から、町内の運送会社が燃料用チップに加工・販売する目的で借地3062平方メートルに保管していたという。その後経営難に陥り、93年には社長も死去。同社は休眠状態となり02年に解散した。現場では大量の蚊が発生し、火災が起きれば黒煙などで健康被害も予想されることから、近隣住民が解決を求めていた。
撤去費は4122万円。タイヤの製造・販売業者でつくる日本自動車タイヤ協会が原状回復支援事業として2748万円を支援し、県と町が687万円ずつ負担する。
初日は重機2台を使って廃タイヤを10トントラック3台、4トントラック3台に積み込み、熊谷市の中間処分場へ搬送した。作業は日曜・祝日を除き毎日行うという。
地権者は土地の一部を町に寄付しており、町は撤去終了後、さくを設けるなどして不法投棄の防止に努める。撤去したタイヤは破砕し、燃料として再利用するという。
出典:毎日新聞