東播磨港に新環境整備船 災害時のごみ回収へ国交省
2012/01/06
ニュース
国土交通省は、災害で海に流れ出た流木やがれきを回収する新しい海洋環境整備船を配備することにし、兵庫県相生市の造船所で建造を進めている。現在の船より能力を向上させ、来年春、兵庫県播磨町の東播磨港に配備し、播磨灘を中心に業務に当たる。近年増える集中豪雨で、大量のごみ20+ 件が一気に流出する事態に備える。
現在、同港を拠点にする「いこま」は1976年の建造で、老朽化が著しいことから、同省神戸港湾空港技術調査事務所が約3億円かけて造る。
いこまの全長が25メートルなのに対し、新船は33・5メートルと大型化。ごみ20+ 件の回収コンテナの容量も1・5倍の60立方メートルとなる。
これまでの2倍の能力を持ったクレーンを装備し、約8メートルの大きな流木にも対応する。いこまにはない油の回収装置を備えるほか、速力もアップさせ、受け持ち外の紀伊水道でも一部の任務を担うという。
昨年9月には台風12、15号が相次いで接近し、播磨灘で大量の浮遊ごみ20+ 件が発生。年間回収量は平均420立方メートルだが、昨年は4~11月で930立方メートルに達した。
新船を運用する同省神戸港湾事務所の斉藤安立副所長は「集中豪雨が増える傾向にあるが、新船によって効率的な回収が可能になる」と期待する。
出典:神戸新聞