東レとACA 炭素繊維リサイクル事業
2018/01/22
ニュース
東レ株式会社とACA株式会社は、炭素繊維リサイクル事業をスタートさせる。同事業で、従来のコストを8割カットでき、二酸化炭素を30%減らすことができるという。
これまで、炭素繊維は、リサイクルすることが困難で、大半は廃棄処理されていた。今後は、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を粉状にした上でシート状に加工し、農業資材として販売する。
炭素繊維の強度は鉄の約10倍、重さは4分の1とされており、熱伝導性に優れている。これまで、炭素繊維を材料にしたCFRPは、自動車や航空機の部材に加工する際、3割以上を廃棄しており、リサイクルするにも膨大な熱を必要とし環境への影響が懸念されていた。今後、ビニールハウスなどで使用することで暖房費用を削減し、収穫量を上げることが可能になる。
ACAは、CFRPを音速に近い空気流でぶつけ合って、直径1マイクロまで微細化する技術を保有しており、1kg30円でCFRPを買取り、シートに加工するという。
東レや炭素繊維の部品メーカーが顧客に廃棄せずに回収することを呼びけることで、同社を支援していく。