木くずから炭素原料:京大、製造法も簡単・高性能の吸着剤に
2008/06/02
ニュース
京都大学の古屋仲秀樹准教授と黒崎文雄研究員らは、木くずや茶がらなどを原料に、大きさの異なる無数の小さな穴が開いた炭素原料を開発した。
型枠に入れ加熱するだけ。高性能吸着剤のほか、表面を金属で覆って触媒などにも利用可能という。
木材は繊維質のセルロースや接着成分であるリグニンなどが主成分。
木くずや端材などは大半を廃棄物として焼却処分している。京大は木くずなどを粉末状にしたうえで型枠に入れ、窒素中で急速に加熱しセ氏約八百度で一時間保った。
温度を下げて酸素中でしばらく置くと完成する。
そのままで高性能の活性炭として利用できるほか、表面にパラジウムのナノ粒子を付着させればシックハウスを招く化学物質を吸着・分解でき空気清浄機などにも使える。電池の電極や車の排気ガス処理などにも応用できるとみている。
出典:日本経済新聞
廃棄物のリサイクル化を推進する神戸市にある藤定運輸