御嵩町に医療廃棄物リサイクル施設 土岐の業者が建設計画
2010/11/19
ニュース
土岐市の産業廃棄物7件処理業者が、可児郡御嵩町前沢に医療系廃棄物のリサイクル施設の建設を計画していることが18日、分かった。
施設設置の知事許可を得るための事前手続きである事業計画を先月、県に提出した。県は周辺環境への影響や処理基準を満たすかなどを審査中で、御嵩町にも法令などに抵触しないか照会している。
県によると、計画では施設は病院で使用された注射器やおむつなどの廃プラスチック類を高温、高圧で滅菌、破砕した後、金属やガラスをより分け固形燃料をつくる。受け入れ可能な処理能力は1日56立方メートル。焼却は行わず処理に伴う煙や排水は発生しないという。
感染性のある医療系廃棄物は、焼却、高温でスラグ化、滅菌といった無害化するための基準を満たさないと、処理できない。県内に焼却施設はあるがリサイクル施設は初めて。
業者は現在、土岐市内で廃プラスチックなどの焼却、破砕施設を運営している。建設予定地は農業用水向けの前沢ダムの脇。同社は「事業計画を提出し県が受け付けた段階。条例に従って手続きを行う」としている。
また、同町は「行政として住民や議会の意見を聞き、情報をオープンにしながら議論を重ねたい」としている。
同町では、1997(平成9)年に同町小和沢での産業廃棄物7件処分場建設を巡って行われた住民投票で反対が多数を占め、2007年には知事、町長、業者の三者が会談し白紙撤回で合意、ことし7月に許可申請などが取り下げられている。
出典:岐阜新聞web