廃材から金属取り出すため違法に燃やす 尼崎の工場を家宅捜索
2008/05/30
ニュース
廃材から金属を取り出すため工場倉庫内で違法に廃材を燃やしたとして、兵庫県警生活環境課と尼崎東署は30日午前、廃棄物処理法(焼却禁止)違反容疑で、同県尼崎市の製鋼原料加工業「丸安」の工場倉庫を現場検証するとともに、同市内の男性社長(63)宅の家宅捜索を行った。
調べでは、4月5日朝から同社の作業員4人が、倉庫に保管していた木材や金属などの廃棄物約70キロと木くずを鉄かごに入れ、金属を取り出すために燃やしていたとみられる。同法では、特別な場合を除いて廃棄物焼却を禁止しており、同法違反の疑いが持たれている。
県警によると、同日午前11時半ごろ、この焼却作業中にクレーンでつり上げたドラム缶の油が誤って廃材の入った鉄かご(縦1メートル、横80センチ、高さ70センチ)に流れ、鉄かごの周辺など約50平方メートルを焼く火災が発生していた。
現場付近には化学工場や鉄工所などが密集。社長らは焼却を認めており県警では違法な焼却作業が会社ぐるみで行われていた可能性もあるとみて捜査を進めている。