市指定ごみ袋から鉛を検出…回収、交換へ/島根県益田市
2010/11/15
ニュース
島根県益田市は12日、市指定のごみ袋の一部から有害物質の鉛が検出されたと発表した。
焼却時に鉛が飛散する恐れなどはないとしているが、「市が扱う袋に有害物質が含まれているのは問題」などとして、市内約80の取扱店からこのごみ袋を回収、各家庭からの交換希望にも応じる。
鉛が検出されたのは、燃やせるごみ用の黄色い袋。大(45リットル)、小(34リットル)、極小(20リットル)の計8万3000パック(1パック10枚入り)を今年度、愛知県のメーカーが製造。益田市の業者を通して納品された。
県産業技術センターが大と極小の袋を調べたところ、2740~3020ppmの濃度の鉛を検出した。食品衛生法では食品容器包装に含まれる鉛の濃度を100ppm以下と定めているが、ごみ袋やレジ袋については法的規制がないという。
現在、店頭で販売されている大、小の袋は昨年度、別のメーカーが製造した分で、今回の回収対象は市場に出回っている極小の1万5000パックのみ。交換は市環境衛生課、地区振興センターで応じる。
市内焼却施設の設定温度では、鉛は気化しないことなどから、市環境衛生課は「人体への影響はない」としているが、市場に出回っていなかった分も返品を求める方針。
一方、メーカー側は「袋は自社工場で生産したもの。発注条件に沿い、法基準にも違反していない。鉛の含有量については現在、こちらでも調査している」と話している。
出典:読売新聞