山形県、ごみのたんすから300万持ち帰る 臨時職員を懲戒免職
2012/10/01
ニュース
寒河江市の寒河江地区クリーンセンター(青木国昭所長)に勤務していた60代の男性臨時職員が、粗大ごみとして捨てられたたんすの中にあった現金約300万円を自宅に持ち帰ったとして、同センターを管轄する西村山広域行政事務組合(理事長・佐藤洋樹寒河江市長)は、26日付で懲戒免職処分としたと27日発表した。
同組合によると、この元職員は9月1日~10月31日の期間で雇われ、施設に持ち込まれるごみの分別指導の業務を担当していた。現金は、今月14日に運び込まれた洋服だんすの中に財布と封筒に入った状態であり、自分でたんすを動かした際に観音開きのガラス戸が開いて落下。元職員は粗大ごみの細断機の裏側に置き、18日の勤務後に自宅に持ち帰ったという。
15日早朝、たんすの所有者の家族から組合に連絡があり、同日センターで確認したが現金は見当たらなかった。18日朝、搬入日の作業者4人に聞いたものの誰も申し出なかった。
元職員は21日に出勤した際に現金を持参し、持ち帰ったことを上司に告白。「魔が差してしまった。罪悪感で夜も眠れず、血圧が上がったりして体調を崩していた」などと話した。現金は全く使っていないという。
組合は26日に職員審査委員会を開き、元職員の懲戒免職と青木所長の訓告処分を決定。27日に同センターで記者会見し、同組合の工藤伸一事務局長と青木所長が概要を説明、陳謝した。
不祥事を受け、同組合理事長の佐藤市長は「誠に遺憾。今後二度と起こらぬように対策を徹底し、信頼回復に努めていきたい」とコメントした。組合から連絡を受け、寒河江署は窃盗事件として元職員から事情を聴いている。
出典:山形新聞