山国川ごみ投棄急増
2010/07/29
ニュース
3倍の208件10・3トン処理 昨年度
中津干潟に注ぐ1級河川・山国川に捨てられるごみが急増し、国土交通省九州地方整備局山国川河川事務所(中津市)が回収に追われている。
同事務所は「ごみが増えれば、豊かな干潟の生態系にも影響が及ぶ不安もある」として、河川を利用する人たちにマナーアップを呼びかけている。
同事務所の職員たちは、中津市耶馬渓町の耶馬渓ダム付近から、河口までを定期的に巡回。河川敷や川の中に、家電製品や家具、建築廃材、自転車、生ごみなどが捨てられているのを見つけると、回収したり、業者に委託したりして産業廃棄物として処分している。
2007年度は50件、08年度は69件の不法投棄を確認したが、09年度は208件に急増し、処分した量は10・3トンに上った。ペットボトルや、生ごみ、自転車、車のタイヤなどの投棄の増加が目立っている。今年4月以降でもすでに、自転車14台が見つかるなど50件の投棄を確認、総量は4トン前後になるという。
山国川は中津市だけでなく、北九州市などにも生活用水を供給している。下流には河川広場もあり、多くの人が利用している。年に数回はボランティア団体や地域住民が清掃活動を行っているが、不法投棄は後を絶たない。
同事務所は「ごみ投棄は景観を損ねるだけでなく、土壌や水質を悪化させる恐れがある。マナーを守り、ごみは持ち帰ってほしい」と話している。不法投棄を見つけた場合の連絡は同事務所(0979・24・0571)へ。
出典:読売新聞