小型家電:三田市、回収が好調 神戸市の27倍、置き場工夫に成果 環境省の実証事業 /兵庫
2014/04/18
ニュース
昨年4月施行の小型家電リサイクル法を受けた環境省の実証事業で、三田市が回収ボックスで集めた小型家電が昨年10月からの半年間で約14トンに上り、同じ実証事業に参加した神戸市の約27倍と好調だったことが分かった。所管の三田市クリーンセンターは、「対象品目数が違うため単純比較はできない」とした上で、「狙いを定め、回収ボックスの置き場所を工夫した結果」としている。
小型家電リサイクルは「都市鉱山」とも呼ばれる使用済み小型家電の金属を再資源化し、有効活用するのが狙い。自治体が回収して国の認定を受けた事業者に引き渡し、専門業者がアルミや貴金属、レアメタルなどを取り出す。
三田市は、買い替えで訪れた客が気軽に持ち込めるよう、市内の電器店や家電量販店、ホームセンターなど計7店舗に専用の回収ボックスを設置。携帯電話やデジタルカメラ、ハードディスクレコーダー、ドライヤーなど国がガイドラインで示した13品目を対象に回収した。市クリーンセンターは「目標はなかったが、回収量は予想外に多かった」としている。今年度も市独自で回収実験を継続し、本格実施に向けて課題を探る。
一方、神戸市は公共施設やスーパーなどに回収ボックスを設置。デジカメやビデオカメラ、携帯音楽プレーヤーなど小型電子機器8品目を対象に回収した。最終的に51カ所(3月末)に増やしたが、集まったのは518キロと、目標の約6割にとどまった。実証事業で10品目を対象にした三木市も、公民館など12カ所に回収ボックスを設け、約1・5トンを集めた。目標は4トンだったという。
神戸市の担当者は「量は少ないが、求めていた家電が回収できた。再利用できる金属を集めるのが目的であり、単に回収量だけで比較できない」と強調した。三木市清掃センターは「三田市はボックスの置き場所を工夫した成果が出た。今後の研究課題にしたい」としている。
出典:毎日新聞