家庭ごみ有料化:開始前、ごみ3倍急増 土日も処理--山形など2市2町 /山形
2010/06/28
ニュース
山形市、上山市、中山町、山辺町で7月から家庭ごみの有料化が始まるのを前に、集積所に捨てられるごみの量が普段の約3倍になっている。土日もごみ処理施設を稼働させたり、作業員に午後9時ごろまで残業してもらうなど対策に追われている。
市ごみ減量推進課の熊谷信一課長は「早めの収集に努めるが、収集時間が多少遅れるかもしれない」と話している。
立谷川リサイクルセンターによると、6月1~17日のごみの量は、雑貨品・小型廃家電は453トンで前年同期の3・7倍。布団・粗大ごみは233トンで3・3倍。粗大ごみは現在も有料なため、ほとんどが7月から有料になる布団とみられる。プラスチックは2倍。
センターには、ごみを直接持ち込む人が連日列を作り混雑している。ただし、持ち込みは、電池や蛍光灯などの水銀含有物は1キロ250円でそれ以外の雑貨品・小型廃家電などの資源ごみは20キロ200円と現在も有料。7月以降も変わらない。
草野聡所長は「新たに有料になると勘違いしている人が多い。収集車がセンターに戻る時間と重なると特に待ち時間が伸びる」と話し、予想外の事態に戸惑っている。
◇ごみ減量効果と市民に応分負担 1リットル当たり1円
山形市などが家庭ごみ有料化に踏み切ったのは、ごみの減量に効果があると考えている点と、ごみを出した市民に応分の負担を求めるため。09年に条例を改正した。
ごみ1リットル当たり1円の手数料を、ごみ袋購入代として徴収する方式。山形市は有料化で今年度4億1000万円の手数料収入を見込んでおり、ごみの収集や不法投棄対策、資源の再利用対策などに充て、ごみの減量をさらに進めるとしている。
新ごみ袋は、「可燃」「雑貨品・小型廃家電」「プラスチック」「埋め立て」の4種類。可燃ごみの場合は小20リットル、大35リットル、特大60リットルがある。有料化で料金は1袋20~60円で統一価格。専用ごみ袋に入らないごみは、60円の共通収集シールを張る。
有料化後は今まで使っていたごみ袋は使えない。しかし中山町は12月15日まで、山形市と上山市、山辺町は来年3月31日まで、5枚で新しい可燃大1枚と交換できる。一方、「ビン・カン」と「ペットボトル」は7月以降も現在の袋が使える。使い切った後は透明の袋で出すことができる。専用袋の販売はしない。
出典:毎日新聞社