宮城県・がれき2次置き場 県内4ヵ所 月内確保
2011/04/14
ニュース
宮城県は13日、被災地のがれきや自動車などの災害廃棄物を運び入れて焼却、破砕処理する2次仮置き場の用地を4月中に決定する方針を明らかにした。新たな最終処分場の確保にも乗り出す。
県によると、被災地を気仙沼・南三陸、石巻、仙台東部、仙南の4ブロックに分け、1カ所ずつ設置する。可燃物、不燃物、家電製品、鉄類など種類別の置き場を用意するため、1カ所につき100~200ヘクタールの広大な土地が必要と見込む。
県内の公有地を中心に場所の選定を急ぐ。一部は民有地を借り上げる可能性もある。適地がない場合、港湾を一部埋め立てて土地を確保する案も浮上している。
焼却施設は1日200トンの処理能力がある焼却炉を6基整備する。破砕施設は1日5000トンの処理能力を確保する。二酸化炭素など温室効果ガスの排出対策も講じる。
県は用地の造成、焼却施設の建設を進め、10カ月以内に2次仮置き場を稼働させる方針。がれきは1年以内に被災現場から撤去し、3年以内に処理を終えることにしている。
県の推計では、がれきの量は1800万トン、被災自動車は14万6000台に達する。収集、運搬費は1620億円に上る見通し。最終処分場に埋め立てる焼却灰は45万トン、不燃物は765万トンと想定する。埋め立ては県内の最終処分場で全量処理できると見込む。
小泉保県環境生活部長は「最終処分場は災害廃棄物だけで満杯に近づく。新たな最終処分場をどうするかは大きな課題だ」と話した。
出典:河北新報社